中学生や高校生の頃、あることをよく考えていました。それは「教科書を使った勉強は、社会に出てから本当に役に立つのか」。

人の個性は十人十色。夢や目標もそれぞれで異なる。だとすれば、自分にとって大事なもの、必要なことを学ぶのも、ひとつの学習方法ではないだろうか、と。そして、こうした観点に基づいた学校があったらいいのに、と。そこで、アメリカにおけるオンライン制のハイスクールにアプローチしたところ、かなりのところから共感していただき、結果として、Citizens High Schoolと提携することになりました。これが、生徒の夢の実現に向けて一緒に道を進む「ipcインタースクール」が誕生した背景です。

実を言うと、私は中学生のときにいじめに遭い、非行に走りました。合計3回の高校中退も経験し、4回目で通信制のアメリカンハイスクールを卒業しました。親の期待に応えられなかったことへの後ろめたさや、学歴コンプレックスを抱えながら、生きるのは本当につらいことでしたが、人生を楽しめるようになった今、改めてこう思うのです。辛かったあの時、話を聞いてくれる人がいたら……。自分のことを理解してくれたうえで、目標や夢を実現するために一緒になって計画を立て、背中を押してくれる人がいたら、どれほど楽だったろうか、と。

だからこそ、これまでの経験を活かし、この瞬間にもトンネルの中にいると感じている生徒たちに、光を見せてあげたい。私は「ipcインタースクール」を通して、一人ひとりの生徒が人生のドラマを作る手助けをしていきたいと切に願っています。